自己破産、同時廃止事件の手続きの流れ

自己破産では2つのケースが考えられます。

 

めぼしい財産があるケースでは、破産の決定のあとに破産管財人を選任し、破産者の財産(不動産や自動車など)を換金して債権者に分配することになります。
このようにめぼしい財産を換金分配するために破産管財人を選任することから「破産管財事件」といいます。

 

しかし、破産者にめぼしい財産がなく、債権者に分配できないことが申し立ての時点でわかっている場合もあります。
手続きを省略して、破産手続開始(「破産宣告」)と同時に破産手続を廃止(終了)させることになります。
開始と同時に廃止となるため「同時廃止事件」と呼ばれています。

 

「破産管財事件」と「同時廃止事件」とでは、手続きの流れも違ってきます。

 

 

「同時廃止事件」における「自己破産」の大まかな手続きの流れです

@自己破産の申し立て(1回出頭)
申立人の住所地を管轄する地方裁判所に申立書を提出します。
裁判所書記官によって書類に不備がないか、自己破産の要件は満たしているか、免責不許可事由はないかなど、細かくチェックされ、問題がなければ申し立ては受け付けられます。
受理された時点で、債権者からの債務者に対する取り立てはストップします。

 

    ↓

 

A破産の審尋が行われます(2回出頭)
申し立て内容について裁判官から支払不能になった状況などについての質問を受けます。
弁護士に依頼した場合は、即日面接も可能です。
免責不許可事由は、債務者がどのような事情によって借り入れたのか、何のために借り入れたお金を使用したのかなどが問われますが、通常20〜30分で終わります。

 

    ↓

 

B破産開始決定 と同時廃止決定
審尋の数日後に破産の決定がなされます。
破産者にめぼしい財産がない場合は同時廃止の決定がなされます。
同時廃止の決定が、約2週間くらいで、裁判所から各債権者に通知がされます。1カ月くらいの間に破産手続きが開始された債務者の名前と住所が官報で公表されます。

 

    ↓

 

C免責の審尋が行われます(3回出頭)
債務者は、裁判官から免責不許可事由について質問を受けます。
それに対し、その後1カ月余りの間、債権者による異議申し立てが認められます。

 

    ↓
D免責の決定
債権者による異議申し立てがなければ、債務についての免責が認められます。債務者が免責の決定を受けたことは、その後2週間くらいの間に、官報に公告されます。

 

    ↓

 

E免責の確定・復権
免責が確定し、借金は帳消しになります。
申し立ての時から、制限されていた債務者の資格制限なども、この時からなくなり(復権し)、破産者としての不利益もなくなります。

 

『自己破産とは?メリットデメリット』のカテゴリトップページに戻る

関連ページ

個人再生、自己破産と連帯保証についての法律
「自己破産」、そして「個人再生」は自分の借金を大きく減らすことのできる法律です。しかし、この法律にはあくまで「債務者」を救うための法律で「連帯保証人」に対しての救済策はないのです。
民事再生、自己破産についての法律
自己破産や民事再生を考える前に、まずはそれらに関しての法律を知る必要があります。しっかりと知識を得てから、どの債務整理を行うか熟考して決めましょう。
自己破産、少額管財制度が債務者にもたらすメリット〜同時廃止と少額管財制度
少額管財という言葉、聴いたことありますか?この精度を利用すれば、ギャンブルなどの免責不許可事由で築いた借金であっても、免責を受けられる場合があります。
自己破産、破産管財事件の手続きの流れ
同時破産事件同様、破産管財事件という言葉もとても重要なものです。こちらでは破産管財事件についての手続きの流れを解説しています。
自己破産、債務の免責されない可能性のある場合
自己破産の免責は、誰でも受けられるわけではありません。免責されず、借金が清算できない可能性ももちろんあります。そうした可能性について、こちらのページで解説しています。
自己破産の依頼は司法書士と弁護士のどちらがいい?
自己破産の手続きは債務者本人だけで行うことはできません。法律家の手助けが必要となります。この際、弁護士か司法書士のどちらかに頼むこととなるのですが、違いはあるのでしょうか?
自己破産を弁護士に依頼した場合、裁判所へ出頭しなくてはならないの?
自己破産をすることになり、手続きを進んでいくと「訴訟」を行なわなければならない段階がやってきます。できれな出頭したくない…そこも弁護士まかせにすることはできないのでしょうか?
「自己破産」で、家族が代わりに取り立てられるのではないかと心配
自己破産をすると、その借金はどこに行くのか…もしかしたら、家族が取り立てられるのかも?なんて心配をされて、自己破産に踏み出せない人も多いようです。