「自己破産」で、家族が代わりに取り立てられるのではないかと心配

「自己破産」すると、家族が代わりに取り立てられるのではないかと心配という人もいるかと思います。そんな時に、知っておくと便利な法律があります。

 

家族への取立ての禁止

貸金業法第21条  【取立て行為の規制】
第1項 貸金業を営む者又は貸金業を営む者の貸付けの契約に基づく債権の取立てについて貸金業を営む者その他の者から委託を受けた者は、貸付けの契約に基づく債権の取立てをするに当たつて、人を威迫し、又は次に掲げる言動その他の人の私生活若しくは業務の平穏を害するような言動をしてはならない。
第7号 債務者等以外の者に対し、債務者等に代わつて債務を弁済することを要求すること。
第8号 債務者等以外の者が債務者等の居所又は連絡先を知らせることその他の債権の
取立てに協力することを拒否している場合において、更に債権の取立てに協力すること
を要求すること。

貸金業者による債務者でない者に対する取り立て行為は、法律で規制されています。
貸金業者が、債務者以外の者に、債務の支払いを要求することは法律で禁止されています。
たとえ家族であっても、債務者本人でない限り、貸金業者は支払いを請求できないことになります。
たとえ「自己破産」した者の家族であっても、債務者以外の家族には、支払いの義務はありません。
たとえ、債権者から家族あてに請求があったとしても、それに応じる必要はないと言えます。

 

また、貸金業者が、債務者本人がどこにいるかや連絡先を訊ねても、教えたくなければ、貸金業者に協力して、教える必要はありません。ハッキリと協力を拒否できることが、法律で述べられています。これは、債務者以外の者であれば、家族であっても同じです。
家族の勤務先まで訊ねて来て、本人のことをしつこく聞いて来たり、家族と雖も本人に代わって弁済を強請したりすることは禁止されています。
こうした取り立て行為に関する規制は、貸金業法ほか金融庁事務ガイドラインでも述べられています。
ですので、取立てをやめるように言っても相手が取立てをやめない場合は、財務局や都道府県の金融課に通報するといいでしょう。悪質な取り立てに関しては、刑事告訴することも可能ですので、警察に相談することも可能です。

家族が連帯保証人になっている場合は、家族に対する請求は免れない

ただし、家族が保証人(連帯保証人)になっている場合には、同居・別居にかかわらず、債権者は今度は保証人である家族に取立てを行えることになります。
もちろん、この場合でも、夜遅くアパートに押しかけて来て、ドアを叩いたり、大声を出して金を返すようにわめき散らしたりするような取り立ては禁止されています。

 

しかし、家族が保証人(連帯保証人)になっている場合は、貸金業者から請求されることは拒むことはできません。連帯保証人=本人であって、この場合は「債務者以外の者」には該たりません。

 

債務者本人が裁判所から免責許可の決定を受けて、「自己破産」で借金をなくすことができたとしても、そのことは保証人には何の影響もないからです。

 

ですので、家族が保証人(連帯保証人)になっていたら、家族に「自己破産」を隠し通すことはもちろん不可能です。

 

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